心疾患は世界における死亡原因第1位で、年に1700 万人以上が犠牲になっています。心停止から社会復帰するには早期認識と心肺蘇生法が極めて重要であり、質の高い心肺蘇生法で、より多くの命を救えます。 日本ACLS協会は、アメリカ心臓協会(AHA)と連携して、幅広い世代の方に世界標準の心肺蘇生法トレーニングの普及促進活動を広めています。 |
アメリカ心臓協会(American Heart Association:AHA)は、米国の非営利慈善団体であり、多くの公共奉仕キャンペーンと募金イベントを運営しています。主な活動内容としては、心血管疾患の研究に資金を提供し、健康な生活に関しての市民教育を行い、心血管疾患や脳卒中による障害や死亡を減らすための医療の発展と促進に尽力しています。
AHAは当初1924年に心臓病予防と救済のための協会としてニューヨーク市に設立され、現在はテキサス州ダラス市に本部があります。救急救命に関する国際的な中心役割を担っており、心血管疾患の治療と予防に関するガイドライン、BLS(Basic Life Support: 一次救命処置)とACLS(Advanced Cardiovascular Life Support:二次救命処置)の世界標準を発表することで知られています。またAHAは、救急心血管ケアの質の高いトレーニングを提供するために、世界中にインターナショナルトレーニングセンター(ITC) を設立しています。
グローバルパートナーとの提携を通じて、AHAは心血管疾患と脳卒中による世界中の傷病者と犠牲者の減少を目指しています。
日本ACLS協会は、前理事長の青木重憲先生が1992年にAHAの、BLS、ACLSの心肺蘇生講習会を米国で受講した際に感銘を受け、これを何とか日本の医療従事者に広めたいということで、AHAに準じた心肺蘇生講習会を日本で開催したことに始まります。
2002年にはAHAと日本で初めての正式なトレーニングセンターとして契約を締結し、AHAの心肺蘇生講習会の普及活動を開催しています。さらに、2005年には日本ACLS 協会が独立したAHA ITC として認定されています。
日本ACLS協会は、AHAより要人と教授陣を随時招聘し、AHA心血管治療ガイドラインアップデート、インストラクターのためのスキルアップセミナー等を開催し、日本ACLS協会のAHA心肺蘇生法トレーニングの各種講習会の企画と運営の質の評価と担保を行っています。日本ACLS協会の役員はAHAの幹部と定期ミーティングを行い、世界標準の心肺蘇生法トレーニング普及促進のための企画立案や、各種の日本語教材の開発を行っています。
現在、日本ACLS協会の講習会の種類は、日本のトレーニングセンターの中で最も多く、成人・小児の応急処置のコース、一般の方対象のコースなどを開催しています。またAHAの要人の視察のもと、東京(浜松町)、大阪(なんば)、福岡(天神)には講習会の定点開催が出来るトレーニングラボをオープンし、毎日講習会を実施しています。
今では全国に62カ所のトレーニングサイト(地域で講習会を開催するインストラクターの集まり)や地域でも講習を受講できる体制が整いました。
日本ACLS協会は2014年から5年連続してAHAからプラチナ賞を受賞しています。プラチナ賞は全世界のトレーニングセンターの中でインストラクターに対して質の高い教育をし、受講生に対しても質の高い講習会を実施しているトレーニングセンターに与えられる賞です。全世界でプラチナ賞を受賞出来るトレーニングセンターは毎年数ヶ所にすぎません。
国内にも多くのAHAトレーニングセンターがありますがプラチナ賞を受賞しているのは当協会のみです。しかも5年連続は世界中でも唯一、日本ACLS協会のみです。
受講者数が述べ40万人、インストラクター数が述べ7千人を突破し、講習会受講後すぐに役立つ実践的な質の高い指導をしていることが認められた結果と思っています。
日本ACLS協会は、AHAと連携して、日本および世界における心肺蘇生法トレーニングの普及促進活動のパイオニアとして歩み続けています。
AHAの資格を得ることのみが目的ではなく、質の高い心肺蘇生法で目の前の患者さんを救いたいという方は、是非とも日本ACLS協会でのAHAコース受講をお勧めします。皆様の期待に沿える講習会を経験出来る環境を提供させて頂きます。
そして一人でも多くの生命を救うことが出来るよう切に願っています。
参考リンク
日本ACLS協会の沿革 https://acls.jp/public/dispatcher.php?c=AclsIntroduction