呼吸をしている場合でも心臓マッサージ(胸骨圧迫)をするべき時
傷病者に反応がないが、普段通り呼吸をしている場合に行うこと
傷病者に反応がない場合は、頭から胸までを5秒以上(10秒未満)目視で調べ、胸郭の上下を確認します。
傷病者が普段どおりの呼吸をしている場合は、心臓マッサージ(胸骨圧迫)は必要ありません。
できれば、傷病者を横向きに寝かせてください。(⇐首または背中に外傷がないと思われた場合)これにより傷病者が嘔吐した場合でも気道を確保することができます。救急医療サービス(救急隊員)が現場に到着するまで傷病者に付き添ってください。
死戦期呼吸とは
死戦期呼吸とは、死の直前の喘ぎ呼吸を言います。
突然の心停止から数分のうちに生じることが多く、通常、非常に速く空気を吸い込んでいるように見えます。口を開けたままで、あご、頭、または首を動かすことがあります。また、鼻を鳴らす音、いびき、もしくはうめきのように聞こえる場合もあります。通常は速度が遅いため、呼吸の間に一定の間がある場合があります。
対象者がこの死戦期呼吸をしている場合、心臓マッサージ(胸骨圧迫)を行ってください。
確信が持てない場合
傷病者の呼吸が普段通りかどうかの確信が持てない場合には、救命につながるかもしれないため、心臓マッサージ(胸骨圧迫)を行ってください。
心臓マッサージ(胸骨圧迫)により傷病者に害を与える可能性は少ないといわれています。心臓マッサージ(胸骨圧迫)が必要な人に心臓マッサージ(胸骨圧迫)を行わないよりも、心臓マッサージ(胸骨圧迫)が不要な人に心臓マッサージ(胸骨圧迫)を行う方が良いという考え方です。