CPR体験談(通勤途中の出来事)

いつもと変わらない朝のはずでした。

いつも通り朝6時に家を出て、いつもの地下鉄の改札に向かう階段を降り切った時、いつもの改札に入る直前で、目の前を歩いていたスーツ姿の大柄な男性が、突然「うっ!」と唸って胸に手をあてながら倒れこみました。BLS講習を1週間前に受けたばかりであった私は、講習で教えていただいた状況そのままであると、瞬間思いました。周辺を確認後、男性の循環と呼吸を確認したところ、心肺停止の状態でした。発生場所が改札口であったので、駅員さんに救急要請とAEDを依頼できました。BLS受講後、何かあった時のためにとポケットマスクを忍ばせておいたので、すぐに効果的なCPRが開始できました。早朝であり、周りには人も少なく一人法でCPRを継続しAED到着後、すぐにショックを施行しました。1回のショックでは戻らず、すぐに胸骨圧迫から始まるCPRを再開し、2回目のショックを施行したところ、心拍再開しました。呼吸は不規則であったのでポケットマスクでサポートし始めたところ、救急隊が到着、引き継ぎました。

毎日の生活の中で、「まさか自分がこんな状況に出会うわけない」と感じている方も多いと思います。しかし、実際に、その場面は突然やってきます。私はBLS講習を通じて、正しい手順での効果的なCPRを習得していたおかげで、迷いなく一人の命が消えてしまうのを、引き止めることができました。私はこの経験を通じて、一人でも多くの方にBLS講習を受講していただき、命の大切さを実感していただきたいと強く思っています。

東京都在住/40代男性/医師

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